こんな悩みを解決できる記事になっています!
これからご紹介する『後悔しない転職のポイント』を意識すれば、難しいと言われている教員の転職を成功させることができます!
転職を迷っているあなたの不安を解消することができますよ。
記事前半では「教員を辞めて後悔すること」を、後半では「後悔しない転職のポイント」をかなり具体的に解説します。
勤続10年の元小学校教師の私が実際に転職した体験談も赤裸々に語りますので、じっくり読み込んでくださいね!
教員が転職を考えつつ決心できない3つの理由
給料が減る不安
公務員の給料は年功序列で、働いた年数分だけ右肩上がり、ボーナスも安定してもらえます。
一般的に教員より高い水準の給料を稼ぐためには、かなりの努力が必要になります。
私は小学校の教員を10年続けましたが、10年目(32歳)での年収は額面で580万円でした。
月給 :37万円×12か月
ボーナス:70万円×2回
教員1年目のときは毎月の給料が手取り16万円でしたが(泣きたい)、続けることによって給料は確実に上がっていきます。
厚生労働省が公開した「賃金構造基本統計調査」によると、令和4年の年収中央値は
- 20代で約250万円
- 30代で約300万円
教員の年収がいかに恵まれているか分かるはずです。
厚生労働省HPより引用
教員から転職するなら、今よりいい給料をもらうのは難しいと思って間違いないでしょう。
そのため、転職するなら収入の柱を2本、3本もっておくことが重要になります。
詳しくは副業を視野に入れるのトピックで詳しく解説します。
教員以外に何ができるのか分からない
教員としてのスキルを活かせる再就職先を見つけるのは難しいです。
教員は、弁護士や医師、公認会計士と同様にかなり専門性のある職業。当然教員免許は教壇に立つ上で必須です。
転職先として塾講師や家庭教師など、教育委業界を選ぶのであれば、教員免許は強力な武器になるでしょう。
しかし、
- 教育業界以外の仕事に挑戦したい!
- 一度「教える」ことから離れたい!
と考えている人にとってはどうでしょう。
教員免許は何の役にも立たないのです。
他業種に転職した場合、未経験からのスタートになってしまいます。
私の周りにも教員から転職した人は多いですが、教員免許を活かした仕事をしている人はいません。
ほとんどが事務や営業です。
校内のICT担当だった人は未経験からIT業界に飛び込んでいきました。
教員としてのスキルを活かすなら塾講師や家庭教師など教育業界への転職が考えられますが、難しくても他業種に挑戦してみる価値は大いにあります。
新しいことに挑戦してスキルを磨き、二次転職、三次転職をする際に自分の市場価値を上げるという考え方もできるわけです。
できない人と思われるのがいや
周りの目が気になる。これも多く聞く意見です。
あなたが「先生になった!」と周りに報告した日のことを思い出してみてください。
「先生」と呼ばれる職業、合格した時は友達も家族も喜んでくれましたよね。すごいと言ってくれましたよね。
なのに辞めるなんて、できない人と思われる…
と不安になるのも納得です。
実際に私も、教員を辞めることを両親に報告したときはかなり驚かれました。
最初の一言は「なんで!?もったいない!!」でした。
私の場合「結婚に伴う引っ越し」という大義名分があったので両親も納得してくれましたが…
自分でも、少しもったいないかな。と考えることもありました。
一応10年も続けることができたし自分なりの仕事術を編み出し効率よく働くこともできていたので。
しかし、誰の人生ですか?
教員の内情を知らない人はメリットだけをとって「もったいない」と言うでしょう。
周りの意見は参考程度にとらえ、最終的には自分の判断で決めましょう。
その後の責任を親はとってくれません。
とらせるべきでもありません。
教員を辞めて後悔すること7選
ここからは、教員を辞めて後悔したと感じる人が多い項目について解説します。
そしてその後悔を乗り越えるためのマインドもあわせて紹介します。
子どもと関われなくなる
教員を辞めると当然、授業や子どもと関わる全ての業務ができなくなります。
これは教員を辞める大きなデメリットになるのではないでしょうか。
私の周りでも、授業をするのが嫌で教員を辞めた人はほとんどいません。
もともと教員を目指すくらいですから
- 教えることが好き
- 勉強が好き
- 子どもの「分かった!」を見るのが好き
と思っている人は多いでしょう。
多くの人は過重労働、ブラックな労働環境が原因で辞めていきます。
逆に子どもを見るのすら嫌になっている人にとってはメリットになるかも知れないですね。
給料・ボーナスが減る
教員より多くの給料をもらえる仕事はなかなかありません。
公務員である教員の給料は、「等級」「号給」によって定められます。
経験年数に応じて右肩上がりで、さらに「教職調整額」「義務教育等教員特別手当」などの手当も加算されます。
さらに、年2回のボーナスで夏と冬にそれぞれ70万円ずつもらえるので、給料のことだけを考えると、教員を超える仕事はなかなかないですよ。
実際に私が転職活動していた時、様々な会社の年収を調べましたが教員以上の給料をもらえる会社はありませんでした。
管理職経験やWeb関連のスキルがある場合は例外ですが、未経験者だと新卒と同じ給料からのスタートになってしまいます。
具体的な金額を挙げると、
くり返しになりますが、教員は給与面ではかなり恵まれています。転職して給料が減ったと感じる人は多いでしょう。
教員と同じ給与を保ちたいなら副業を始めましょう!
社会的信用が下がる
やはり「公務員」の肩書は最強です。社会的信用を表すのにこれ以上の肩書はないと思います。
とは言うものの、私は教員を辞めて社会的信用がなくなったと感じたことはありません。
ローンの申請は会社勤めでも問題なく通ります。
強いて言うなら、年配の方から見ると「先生」という存在は一目置かれる存在です。
転職活動で面接を受けたとき、年配の面接官ほど私の経歴に感心していました。
どうして教員辞めてウチ受けてくれたの!?
と聞かれたこともあります。
ですがそれ以外では、教員辞めて変化は感じられませんでした。
案外、教員を辞めて社会的信用がなくなると感じているのは自分だけかも知れませんよ。
長期休暇がなくなる
教員は、夏休みや冬休み、春休みなど、子どもが学校に来なくなる長期休業に合わせて長期休暇をとることができます。
教員を辞めると長期の夏休みを取るのは難しくなります。
民間企業は夏休みという概念が存在しません。
夏季休暇5日間を自分の好きなタイミングで取ることになります。中には9月に取る人や、毎週金曜日を休暇にして毎週3連休にする人もいます。
小学校の教員だった私は、8月は全て年休にしていました(笑)
冬休みも、子どもと同じタイミングで年休に入りましたし、大忙しと言われている春休みでさえ卒業式の次の日から年休。
4月1日2日3日は出勤日だったので仕方なく出勤しましたがあとは入学式前日まで年休にしました。
繰り越しで40日くらいあった年休を使い切りました!
さすがに私ほど年休を取りまくっている例は少ないですが、夏休みを楽しみにしている先生も多いのではないでしょうか。
長期休暇が取れることは教員の大きな強みです。
逆に、普段は熱が出ようが子どもが体調不良になろうが出勤しなければならないですよね。
さすがにコロナ以降は発熱すれば休めるようになりましたが…
休めば他の先生に迷惑がかかります。
他の先生が授業を進めてくれればよいのですが、たいていはテストを実施するので、次の日出勤した時机の上に未採点のテストが山盛り。
それを見てさらに具合が悪くなることも…
とはいえ、教員の長期休暇が取れるという部分に魅力を感じていた人にとっては、転職を悩むポイントではありますね。
転職先で自分の力を発揮できない
教員は転職先で、教員として培った力をどのように活かしたらよいか悩むこともあります。
基本的なPCスキル、コミュニケーション能力、全体を見る力はありますが、初心者として新しい仕事を覚えるのは時間がかかります。
年下の人に仕事を教わることも多く「先生」と呼ばれていた時代からのギャップに苦しむこともあるでしょう。
加えて、教員時代に培った能力は、直接使えないことがほとんどです。
いくら授業が上手でも営業トップを狙えるでしょうか?
私の体験談
私は教員から会社員に転職し、人事部で採用担当の仕事をすることになりました。
今でこそ仕事を覚えて在宅でできるようになりましたが、最初の2か月間は仕事を覚えることに苦労しました。
逆に新しいことに挑戦するチャンスだと捉えることができれば、前向きに次の仕事に取り組むことができますね。
初心者からのスタート
教員はよくも悪くも専門性の高い仕事です。
教員のスキルを活かす仕事、例えば
- 塾講師
- 家庭教師
- 学童支援員
であれば経験を活かせますが、教育業界以外に挑戦したい人にとっては完全初心者からのスタートになってしまいます。
しかし、慣れてみると教員のスキルを活かして仕事ができていると感じる場面もあります。
私の体験談
私は新入社員の採用業務も行うのですが、面接を受けに来た学生の態度や言葉で、どんな人物なのか、実際にはどんなことを考えているかだいたい分かります。
同僚の面接官に伝えると驚かれます。
それは私が10年間子どもを観察し対話し、培った観察眼のおかげです。
教員はいわゆる「何でも屋さん」なので、私のように教員時代に培った意外なスキルが意外な場面で活かされることもあるのかも知れませんね。
最初から「教員はスキルがないから転職には不利!」と決めつけるのではなく、ひとまず挑戦してみてください。
思うような就職先が見つからない
仕事内容や業種ももちろんですが、勤務条件や給料、福利厚生面で、教員より整った環境を見つけるのは難しいです。
どれか1つ、あるいは複数をあきらめる覚悟が必要です。
しかし、自由になる時間が増えたので副業に時間を割くことができるようになりました。
逆によかったと思っています。給料は副業で増やすこともできますからね。
「思うような就職先が見つからない」ではなく、就職した場所を自分にとってよい環境にしていく工夫を考えましょう!
教員が後悔しない転職をする3つのポイント
情報収集をする
教員からの転職には情報が不可欠です。
教員は専門性が高い仕事ですが、その資格を活かさないとなると、別の対策が必要になります。
そもそも教師は大学生の時に「就活」をした経験がない人も多いのではないでしょうか。
そのため、どのように会社を探して、どのように企業に応募し、どのような手順で内定を勝ち取るのか知らない人も多いでしょう。
私もまさにこのパターンで、大学卒業時には教員採用試験の対策のみしていたため、就活の経験がありませんでした。
そしていざ教員から転職をするとなったときに、まず何から始めたらいいの?という状態でした。
教員からの転職を考えるときには
- どんな仕事に就きたいのか
- 教師の経験を活かせる仕事は何なのか
- 自分の強みを活かせる仕事は何なのか
- どのように転職活動を進めていくのか
- 教員におすすめな転職サイト
- 実際に教員から転職した人の体験談
など幅広く情報収集をすることで、後悔のない選択ができるはずです。
辞める前に準備をする
具体的には、複数の転職サイト・転職エージェントに登録しておくのがおすすめです。
転職サイトに登録するとたくさんのメリットがあります。
- おすすめの仕事の紹介が来る
- 自分に合う会社からスカウトが来る
- 適職診断で向いている仕事が分かる
- 適職診断で活かせるスキルが分かる
- プロのエージェントに相談できる
たいていは無料で使えるので、複数登録しておいて損はないですよ。
実際に私も複数の転職サイトに登録しました。
具体的な会社名を出すと
- doda
- エン転職
- ミドルの転職
- Education Career
- ミイダス
- パーソルテンプスタッフ
です。
とは言っても全てを使いこなしていたわけではありません。
主にdodaを使って転職活動を行い、その他のサイトは情報収集用や、dodaにない求人を探すために使っていました。
自分の人生を大きく変える転職です。後悔しないように、事前の準備をしっかりしておきましょう!
副業を視野に入れる
教師から転職する際の最大のデメリットは「給料が減る」という点です。
このデメリットを解決するために、本業とは別の収入源を確保しておくべきです。
いわゆる「副業」ですね。
例えば教員としての給料が月40万円だったとしたら、転職後の給料が月30万円に下がっても、副業で月10万円稼げば毎月の収入は教員時代と変わらなくなりますよね。
この数字はなんとなく書いたのではなく、現在の私の収入です(笑)
私の体験談
私は教員を転職し、民間企業の人事部で働いています。
会社員としての給料をもらいながらブログを育て、ブログからの収入もそこそこ増えてきました。
Webライターとしても活動しています。
会社員、ブロガー、Webライターの三刀流です!
結果、身体的・精神的な負担は大きく減ったのに収入は教員時代と変わらないというオイシイ状態にたどり着くことができました。
さらに教員の時には味わえなかった「仕事を楽しむ」という感情もわいてきて、今は本当に幸せに働けています。
会社員やってブログやってWebライターも!?
教員の頃より働いてますよね!
と言われることが多いですが、半年以上かけて少しずつ育てていたため毎日記事を書くというフェーズは卒業しています。
今は少しの手直しと、新しく伝えたいことを思いついたら追加しているだけ。
Webライターの仕事は通勤時間にスマホで下書きをしてPCに送り、家でPCを使って少し整えるだけなので、実質の負担はほとんどありません。
通勤でスマホゲームやYoutubeに費す時間がもったいないのでこのような方法で無理なく記事を書いています。
この記事の下書きも電車の中で書きました!
ただ、注意点もあります。
副業を始めてすぐにお金が入ってくるわけではありません。
私が副業に選んだブログは収益化するまでに少なくとも半年はかかります。
すぐにお金を稼げる系の副業もありますが、なんとなく怖くて挑戦しませんでした。
これが最も効率がいい方法と言えるでしょう。
教員から転職した筆者の体験談
私が教員から転職して後悔したことを告白します。
給料・ボーナスが下がった
給料・ボーナスが下がったというより、教員時代の給与水準に戻すのに多少時間がかかったと言った方が正しいです。
私の場合、
教員 10年目:37万円
転職後1年目:28万円
教員 10年目:夏70万円、冬70万円
転職後1年目:夏32万円、冬35万円
でした。かなり具体的な数字を書きましたが、あくまで一例なので、参考程度に見ておいてください。(実際はここに副業の収入が足されます。)
このように教員からの転職で給料は減ってしまいます。教員時代と同じ給料を保ちたいなら副業は必須と言えるでしょう。
長期休暇を取れなくなった
長い夏休みや冬休みをとるのが難しくなります。
そもそも民間企業には、教員(公務員)ほど多くの有給休暇がありません。
これもあくまで私の例なので参考程度に見て欲しいのですが
教員 10年目:40日
転職後1年目:18日
でした。
40日って多すぎる!
と思った人もいるでしょうが、教員(公務員)の有給休暇(年次休暇)は繰り越しができるので、私が教員10年目の年には、40日の年次休暇がありました。
なんと使い切ってやりましたよ!
対して民間企業の有給休暇は20日前後の場合が多く、少ない会社だと初年度で10日しかないこともあります。
お盆やお正月にまとまった休みを取ることはできますが、教員が考えるような長期の夏休み、冬休みは取れないのです。
私は夏休みとボーナスが楽しみで教員を続けていました。(小声)
笑う回数が減った
子どもとの日々はやはり楽しいもの。
みんなで企画したお楽しみ会やレクで盛り上がったり、おかしな事件が起きてみんなで大笑いしたりする日もありました。
転職してからは基本的には黙々と一人で作業をする日々。同僚と話すのも基本的には仕事の内容か簡単なプライベートの話。大笑いすることは少なくなりました。
給食を食べられなくなった
あたたかくて安くておいしい給食が食べられなくなったのはやはり少しさみしいです。
転職した今、昼食は
- お弁当持参
- コンビニ
- オフィスの近くで外食
このどれかです。
オフィスが丸の内のド真ん中にあるためお店はいくらでもあります!
しかし、どのお店もお昼時は列ができているし安くても1200円前後なので、私はお弁当を作っています。
毎日外食するのはよくないですしね。
あたたかくて安くておいしい給食が恋しくなることもあります。
しかし
民間企業は休憩時間がしっかり確保されているので、自分のペースでゆっくり食事を楽しむことができます。
私は食事の後も、読書をしたりブログを更新したりして休憩時間を有意義に過ごすことを心がけています。
転職してよかったことは数えきれない
教員を辞めてよかったことは数えきれません。
教員から転職してよかったと思うことをこの記事内で書くと本筋からずれてしまうので別記事で紹介していますが
一言で言うと
教員の頃は仕事に追われ、毎日1分1秒を争う毎日。
それでも終わらない仕事。どんどん増える仕事。
職場の人間関係や児童対応、保護者対応などすべての人に気を配り、家に帰ってソファでそのまま寝てしまうことが何度もありました。
朝も、目は覚めるけど起き上がりたくない、学校に行きたくない。
そんな日々を10年続けました。
朝はすっきり目を覚まし、通勤電車の中で副業や読書をして知識を増やし、感謝されながら仕事をして、お昼はちゃんと休憩できる。
定時で帰れる。持ち帰り仕事もない。
私は教員から転職して、社会のために貢献し働くことにやりがいを感じながら仕事に打ち込んでいます。
と、ここまで書きましたがこれはほんの一部。教員を辞めてよかったことは111こもあります!
こちらの記事で全て解説しています。教員を辞めた後の働き方がイメージできると思いますので、ぜひ読んでみてください!
まとめ
教員から転職して後悔したと感じるポイントは人それぞれですが、後悔しない転職をするための行動が大切です!
再度まとめると
・情報収集をする
・辞める前に準備をする
・副業を視野に入れる
教員を続ける選択、辞める選択、どちらを選ぶにしてもよく考えて後悔のない人生を送ってください!