こんな悩みを解決できる記事になっています!
これからご紹介する『小学校教員を辞めたくなったときにするべきこと』を意識すれば、小学校教員としてつらい思いをしているあなたの心が楽になります。
小学校教員がつらくて辞めたいあなたの心に、少し余裕が生まれる記事になっています。
記事前半では「小学校教員の休職者数」について具体的な数字を交えて解説し、後半では「小学校教員から転職するメリット・デメリット」をかなり具体的に解説します。
勤続10年の元小学校教師の私が実際に転職した体験談も赤裸々に語りますので、じっくり読み込んでくださいね!
小学校教員の休職者数
文部科学省が発表した「公⽴学校教職員の⼈事⾏政状況調査について」(令和3年)によると、教育職員の精神疾患による病気休職者数は5,897人です。
このうち小学校教員は3202人で、過去最多となっています。
公立学校の休職者のうち、小学校教員が占める割合は54%で、小学校教員がいかに苦しい状況に追い込まれているかが分かる数字です。
小学校教員がここまで追いつめられる理由を、10年間公立小学校で働いていた私が解説します。
小学校教員を辞めたくなる7つの理由
保護者の要望がエスカレート
保護者の要望がだんだんと常識外れのものになっていることは事実です。
実際私も、初任の頃(10年前)の保護者と今の保護者を比べて、要望がエスカレートしたと感じています。
図工の材料用意できません!学校でまとめて買ってください!
思いに合わせて材料選ぶのも勉強だし2ヶ月前から依頼していたんだけど…
外に出るときは必ず帽子かぶらせてください!毎回見てください!
子どもによく言い聞かせれば済む話では…?
うちの子にだけ特別な宿題出してください!
共通の宿題以外の家庭学習は家庭で考えてください…
先生が何でもやってくれる人だと思われてるんですよね。
保護者の要望に苦戦する先生は多いと思います。
6時間授業が当たり前
高学年の担任だと、毎日6時間授業は当たり前です。
専科など、他に授業に入ってくれる人がいないからです。
私の経験
5年ほど前は、図工、家庭科、書写、音楽は専科が入ってくれていましたが
今では家庭科、音楽のみ専科が入ります。図工、書写は担任がやります。
担任が足りない状況なのに専科に人をまわせるわけありませんよね。
そして担任の負担が増え、担任が辞め、さらに人手不足…という悪循環です。
子どもにとっても、1日中同じ先生の顔を見るのはしんどいと思います。
1日に1コマでも授業に入らなくていい時間があれば、事務作業を進めたり職員室でPCを使った作業をしたりできるはずです。放課後の仕事を減らすことができます。
毎日6時間授業は教員にとっても子どもにとっても、かなり辛いものになっているのです。
授業負担の増加
やらなければならない授業が増えています。
先ほどお話しした専科が減っている状況に加え、道徳の教科化、英語、ICT、プログラミングなど、たくさんの教科が新設されたからです。
上記の教科は私が教員をやっていた10年間の間に新設された教科ですが、ベテランの先生はもっと多くの教科の新設を経験されたことでしょう。
教科が新設されれば、授業準備や評価にも時間がかかるわけです。
授業負担の増加が、多くの小学校教員を苦しめているのです。
要配慮児童が増えた
要配慮の児童がかなり増えました。
具体的には
- 学習が難しい
- アレルギー
- 友人関係
- メンタル
- 授業中座っていられない
個に応じた対応をする必要があるため、教員の負担はかなり増えています。
子どもがかわいいと思えなくなった
子どもが好きで教員になったのに、子どもがかわいいと思えなくなった。
実は、かなり多い意見なんです。
あなたが小学校教員になる前、好きだと思っていた子どもって多分
- ショッピングモールで手を振ってきた
- 電車で目が合った
- 親戚の子と遊んで、かわいいなと思った
ということだと思います。もちろん近くに保護者もいます。
しかし、
保護者付きの複数人の子どもと、保護者の目がない40人の集団の子どもって、全く違いますよね。
集団の子どもを1人で束ねるのは大変です。
集団をまとめながら、要配慮の子の対応もしなければなりません。
実際私も、いい加減にしてよ!!!と何度も思いました。
このようなことが続くと、子どもがかわいいと思えなくなってしまうのです。
人間関係のストレス
小学校教員は人間関係でいつも気を張っています。
子どもとの関係はもちろん、保護者、同僚、管理職、地域の人、外部コーチにも気を遣います。
1日終わったらぐったり。気疲れがすごいんです。
しかも、子どもや保護者との関係がこじれたら、その1年間は地獄ですよ。
そうならないために、細心の注意をはらって対応します。
意外と職場の人間関係も難しく、こだわりのある先生のご機嫌を損ねると事後処理にかなり苦戦します…
教員は八歩美人にならないとつとまりません!
業務量が多すぎる
どう考えても勤務時間内に終わらない仕事量です。
通常の授業に加え、児童対応、保護者対応をしていたらあっという間に16:30。
出勤してから休憩なしで時間が過ぎていきます。
ここから会議が入ることもあり、翌日の授業準備、校務、地域見回りなど、まだまだやることはたくさんあります。
高学年の担任になると、行事に追われて1年が終わった…ということもめずらしくありません。
6年生の担任はめちゃくちゃ忙しい!
すべての学校行事を先頭にたって企画しなければならないし、たてわり活動の企画もあります。
卒業が近くなれば中学校との引き継ぎの打ち合わせもあります。
教員が勤務時間内に全ての仕事を終わらせるのは無理です。
そんなことはおかまいなしに、どんどん仕事が増えていくのです。
小学校教員を辞めたくなったときにするべきこと
負担を減らした働き方を考える
自分の身は自分で守る。負担を減らす工夫をしましょう。
国や自治体の働き方改革を待っても意味がないからです。
一人働き方改革を実践し、少しでも残業しなくて済む環境を手に入れてください!
実際に私が実践していた「一人働き方改革」は6つあります。
- 教材を作って何度も使えるようにしよう
- 明日でいい仕事は明日やろう
- 一人に負担がかかる仕事を「やります!」と言わない
- PCを使う仕事以外は教室で済ませよう
- 教科担任制を提案しよう
- 児童指導事案が発生したら必ず学年主任に報告
こちらの記事に詳しくまとめましたので、ぜひ読んで実践してみてください!
私はこのやり方を使って、月の残業時間を20時間以内におさえていました!すぐに使えるものばかりですよ!
休職して心と体を休める
時には「休職」という選択肢も必要です。
1度壊れた心は元に戻らないからです。
教員は責任感が強いので、休職を選択できない人が多いです。
他の先生に迷惑がかかってしまう。
あの子は自分がいなきゃダメなんだ。
心が完全に壊れる前に、休職して心と体を休めてください。
転職活動を始める
思い切って転職活動を始めることです。
転職活動をすることで、小学校教員でなくても収入を得て社会のために働く方法はいくらでもあると気付けるからです。
実際に私も複数の転職サイトに登録しました。
具体的な会社名を出すと
doda、エン転職、ミドルの転職、Education Career、パーソルテンプスタッフ、ミイダスです。
とは言っても全てを使いこなしていたわけではなく、私の場合は主にdodaを使って転職活動を行い、その他のサイトは情報収集用や、dodaにない求人を探すために使っていました。
たいていは無料で使えるので、複数登録しておいて損はないですよ。
非常勤講師になる
非常勤講師になるのもなかなかいいですよ。
何と言っても、担任の責任を負わなくていいからです。
これは大きい!!!
小学校だと、正規教員は全ての教科を教えますが、非常勤講師は自分が担当する教科のみを教えればよいので、教材研究の時間も圧倒的に短いです!
ただ、やはり給料は正規教員ほど多くもらえません。
そこで、非常勤講師×副業が最強です!
非常勤講師は公務員ではないので、副業規定もゆるいんです。
副業の準備を始める
副業の準備を始めましょう。
いつでも辞められるという心の余裕が生まれるからです。
小学校教員は日常的に文章に触れているので、ブログとの相性はとてもいいです。
万が一失敗してもライティングのスキルは多方面で活かせるので替えがきくし、月1000円程度で始められるので安心です。
「公務員だから副業はできない!」と考えているあなた!
大丈夫です。
きちんと申請すれば教員でも副業はできます。
それでも不安なあなたのためにもう一声。
特にブログは、始めてすぐに収益が発生するものではありません。
半年~1年はかかってしまいます。
ですので、教員をやりながらブログ運営やライティングについて勉強する。これなら不安なくできるはずです。
副業の準備をすることで、「小学校で働くのつらい…辞めてやる!」となったときにも収入を得る基盤を作っておくことができるのです。
小学校教員を辞めたい人が転職する方法
転職サイトに登録して情報収集
まずは転職サイトに登録して、どのような仕事があるのか見てみてください。
自分にもできそうな仕事が必ず見つかります。
転職サイトの登録は無料でできます。
さらに、転職のプロにカウンセリングをしてもらえるサービス(無料)もありますので、気になる人は試してみてください。
転職サイトの適職診断を受けてみる
適職診断とは、簡単な質問に直感で答えるだけでAIが性格診断をしてくれて、その人にあった仕事を紹介してくれるサービスです。
私の診断結果
CAREER INDEXの適職診断を受けてみました!
私は「企画・経営職」が向いているらしいです!教員関係ないですね(笑)
会員登録も必要ないし無料で使えるので、ぜひやってみてください!
他にも、マイナビ転職、リクナビNEXT、求人ボックスなどでも登録不要・無料で適職診断を受けられます。(リンクから適職診断のページにダイレクトでとべます!)
転職に向けた情報収集をすることで、新しい自分の可能性を発見できるかも知れませんよ!
なーんだ!!もともと向いてなかったじゃん!辞めたくて当たり前ってことね!!
と感じる人も多いし、心が楽になります。
副業で他の収入源を確保する
副業をして、教員の給料以外にも収入源を確保しておきましょう。
教員からの転職では、ほとんどの場合一時的に収入が減るからです。
教員は給与面では恵まれています。転職しても、教員と同じ水準の給料をすぐにもらうのは難しいでしょう。
私は小学校の教員を10年続けましたが、10年目(32歳)での年収は額面で580万円でした。
月給 :37万円×12か月
ボーナス:70万円×2回
この年収を捨てるのは惜しい…
でも他の収入源があれば、教員を辞めても生きていけます。
なんだか、心に余裕が生まれませんか?
お金を稼ぐより、心の余裕を得ることの方が重要ですね。
小学校教員から転職するメリット
詳しく解説した記事はこちらです。
111このメリットを、大きく4つに分類して紹介します!
時間とお金に余裕ができた
教員は時間とお金にルーズ過ぎます!
朝早くから夜遅くまで休憩なしで働いているのに、残業代は月にたった1万円…
若手だと、運動部や合唱部の朝練もありますよね。
転職した今では、勤務時間をしっかり守って働いています。
残業したらきちんと申請して残業代もらえます。(残業したことないので残業代もらったことありませんが…)
しかも、朝活をする心の余裕まで出てきました。
この記事の下書きは、オフィス近くのカフェで朝7:30に書いたものです。
小学校教員を辞めると、時間にもお金にも余裕がうまれるのです。
教員特有のストレスから解放された
教員は考えることが多過ぎるんです。
子ども、保護者、同僚、管理職、地域の人。みんなに気を遣って疲れてしまいます。
さらに、クラスで問題が起きれば自分の責任と思ってしまいますよね。実際は家庭の問題が表面化しているだけで、担任の責任でないことも多いのですが…
毎日多くの仕事に追われているのに、対人ストレスも多い。保護者対応も大変です。
さらに、研究授業の授業者の押し付け合い。なんなの全く…
教員を辞めた今は、あの頃のストレスは何だったんだ!?
というくらい、ノーストレスで働けています。
トイレも自由に行けるし、お昼休憩もちゃんととれます。
労働環境がよくなった
公立学校は公的施設だから仕方ないのかも知れませんが、施設はボロボロ、備品は経年劣化がひどいものばかり。
教員を辞めたらそんなストレスからも解放されました。
きれいなオフィス、空調の効いた部屋で快適に仕事ができています。
毎日ビル清掃の人がきれいに掃除をしてくれています。自分たちで掃除することがなくなりました。
生き方が変わった
おおげさではなく、教員を辞めた人はみんな口をそろえてこう言います。
私も教員をやっていた時は、こんなに多くの選択肢や働き方があることに気づきもしませんでした。
問題が起きないように気を張って1日過ごし、どんなにやっても減らない仕事に疲弊する毎日。
今ではやりがいを感じながら楽しく働けています。
さらに、組織の給料に頼らず、自分で稼いでいくスキルを身につけたいと考えるようになりました。
小学校教員から転職するデメリット
給料・ボーナスが減る
教員より多くの給料をもらえる仕事はなかなかありません。
さらに、年2回のボーナスで夏と冬にそれぞれ70万円ずつもらえるので、給料のことだけを考えると、教員を超える仕事はなかなかないですよ。
実際に私が転職活動していた時、様々な会社の年収を調べましたが教員以上の給料をもらえる会社はありませんでした。
管理職経験やWeb関連のスキルがある場合は例外ですが、未経験者だと新卒と同じ給料からのスタートになってしまいます。
具体的な金額を挙げると、月給20万円や22万円の会社がほとんどでした。
くり返しになりますが、教員は給与面ではかなり恵まれています。転職して給料が減ったと感じる人は多いでしょう。
教員と同じ給与を保ちたいなら副業を始めましょう!
長期休暇がなくなる
教員を辞めると長期の夏休みを取るのは難しくなります。
民間企業は夏休みという概念が存在しません。
教員の長期休暇が取れるという部分に魅力を感じていた人にとっては、転職を悩むポイントではありますね。
思うような就職先が見つからない
仕事内容や業種ももちろんですが、勤務条件や給料、福利厚生面で、教員より整った環境を見つけるのは難しいです。
どれか1つ、あるいは複数をあきらめる覚悟が必要です。
私は会社員に転職して給料は減りました。
しかし、自由になる時間が増えたので副業に時間を割くことができるようになりました。
逆によかったと思っています。給料は副業で増やすこともできますからね。
「思うような就職先が見つからない」ではなく、就職した場所を自分にとってよい環境にしていく工夫を考えましょう!
小学校教員から転職した私の体験談
小学校教員を辞めるメリット・デメリット、実際に転職した人の体験談など幅広く情報収集することが重要です!
まとめ
小学校の教員は、やはり大変な仕事であり、転職という選択肢を考える人も多いです。
しかし給与面など、恵まれている仕事でもあることも事実。
今回紹介した「一人働き方改革」や副業の準備を実践し、心に余裕をもって無理なく働く工夫をしてみてください。
転職するとなれば、情報収集を念入りに行い、満足できる新しい職場に出会えるよう祈っています!
私の体験もぜひ、参考にしてみてください!
無料で転職相談にものっていますので、お問い合わせフォームやXのDMからご連絡ください!